ゴミの問題・・・災い転じて吉としたいという思いから

こんばんは。

JPRESERVEの宮本でございます。

先日の台風は関東方面はじめ甚大な被害をもたらしました。弊社からはまだまだ何もできない立場ではありますが、対岸の火事は我が身と思い気を引き締めて運営していきたいと思っています。近隣の町内会の方とも実際に災害が発生した時に私達と地域がどういう連携をしておくか・・・本当に日々のコミュニケーションに付きる。咄嗟の時にはどういう風なことをすればいいかお互いがある程度わかっておくことがいかに大事か、特に災害に脇の下が甘い民泊は地域の助け無くして乗り越えられない問題であることを認識することだとても大事です。最近は、この話題でもちきりな状況です。日本の美しい自然は、自然災害がもたらす破壊と再生ですが、それにしても年々酷くなっていっています。これらは本当に経営の大きな課題として捉え、オペレーションを作っておく必要を強く感じます。

ところで、台風の日の弊社はというと・・

京都には大きな被害が無く、本当に良かったのが第一声です。先日も、台風の日に何もなかったらブログを書くと公言しておりましたが、京都に大きな被害はありませんでしたが、当社では被害とはいかないまでも、本当に大変でほとほと疲れ切った・・・という感じです。

というのも、このような災害時においては、交通機関が動いている間に何しろ移動を終えさせ、安全に次の目的地に向かって頂くこととと、迎え入れることを並行します。ですので、台風到着当日の朝にすべてのチェックアウトとチェックインを固め、それこそ安全に徹底して送迎、清掃中でも滞在をできるように調整。気候変動による体調不良を起こしたゲストへの対処等々・・・

公共交通機関もかなりデリケートな運休をするようになっているので、それはそれは朝から生きた心地がしませんでした。当日頑張ってくれたカスタマースタッフ、清掃スタッフ、協力会社の方、皆様本当にありがとうございました。

結果的には、災害は京都に来ませんでしたが、災害を前提として、災害が起きた時と同じようにオペレーションしたので、、、一緒でした(笑)。しかし、被害として昨年のように屋根が飛んだ、停電で体調不良の赤ちゃんが出て、病院や他の部屋へ緊急で搬送するなど、本当の被害が出なくて良かったです。

 

さて、ところで本題の話題なのですが、先日の①ゴミについての話題から書いていこうと思います。

弊社ではあるきっかけでゴミの完全分別に昨年より取組みました。当時は、他府県の環境政策局に在籍されていた方が弊社がお付き合いしている収集運搬会社に就職され、それはそれは最先端の分別ルールについて指導を徹底されてくれるんですよ。私も親方日の丸に勤めていましたので、同じゾーンに所属する匂いがわかるんです。そう、官僚的(笑)。当時はまだ、ごちゃ混ぜでも持っていく収集運搬会社さんはまだまだ沢山いらっしゃっいましたので、そちらに切り替えるかどうかを本気で悩みました(このおやじを打ち負かしてやろうという思いもありましたが、今では本当にこんなに成長させてくれて感謝しかありません。収集の代金もめっちゃ安いし。実際にこのおやじはゴミにも手を入れて見せれる位、現場のことを良くわかっていました。)
なぜその時に簡単な方に流れなかったか未だに後悔することもあります(退職者も出ましたので)。しかし、ようやく行政の方も民泊運営者へゴミの分別啓発のリーフレットを監査の時などに配布し、啓発に努め始めました!(萌え系アニメのリーフレット)そして、何よりも収集運搬業者さんとの新規のお付き合いが民泊事業者ではかなり!難しくなってきています。弊社はその点、割引きなども頂き、ゴミの状況も良いので大変喜ばれ、どんどん収集場所増やしてね!と言われている状況です。

それでは、実際に当社の分別がどんな形でお客様に「強要」しているかの一例「施設そびえ立つ7種分別ゴミボックス」です!

神々しいです。

 

これが当社の苦労の結晶とも言え、ゴミ分別のオペレーションの根幹を成す設備です。総額は1万円位になります!ゴミ箱にですよ。屋外のゴミ保管所を入れると1万5千円!なぜ、缶・ペット、紙、一般廃棄物の4種では無く7種なのかは後程・・・

前置きはいつも長く、申し訳ございません。

 

テーマである「災い転じて吉としたいという思いから」のお話しについてです。

弊社の従業員には基本的にお客様が非分別で収集不可能な状態のゴミを再仕分け洗浄する仕事は存在しません。そして、この前提を持って全従業員がお客様対応に当たります。お客様が出したゴミで再処理が必要な時に誰かがそれをやるということを「一切定めていない」ということです。私は特にお客様対応部門のスタッフより、代金を出してでも、これを仕事にするべきだという意見がありましたが、全て頑なに断りました。

これは、専門的な分別知識もそうですし、何よりも、人のゴミに手を入れて分別仕分けと洗浄をするという、大切な弊社従業員の尊厳を大きく奪う仕事と考えています。ですので、分別エラーについては起こさせない。しかし、それでも発生してしまうので、この対処を行うのはもっぱら私が行います。もちろん、忙しくて手が回らないこともありますが、何よりも優先して行う仕事だと私は考えています。ゴミの分別も4種では無く、7種にしているのは、ゴミの中間処分所で仕分けが必要になります。その光景が目に焼き付いていて、私達が出した状態でトラックに仕分けできるようにしたいという思いからです。

お客様対応スタッフは私が事務所の目の前でためらい無くお客様のゴミを分解して、仕分け、洗浄する様子を目の当たりにしているので(本当に吐きそうになる人もいました)、それはそれは血走った眼光と毅然とした態度でお客様に分別の説明を行います。もちろん、罰金を行いますとも伝えています。おかげもあって、月間で大きな分別エラーが発生するのは200組の滞在で1件か2件程度まで減少してきています。もちろん私達が頑張る他に中国上海の分別開始の政策が最も大きな効用を見せているのは言うまでもありませんが。(最近では欧米、欧州の方が分別に理解を示してもらうのが大変)

残りの1件2件のお客様についてはどうかというと、それこそ「まったく分別する気すら無い」という本当に手が付けられないような状態。このお客様の対処にかなりあたまを痛めておりました。上記の通り、分別が出来ていないお客様について、私達は「戦争を始める」と言っていますが、追加料金を請求します。

(開封確認の様子)

  

上記のように、ゴミ袋の外からもはっきりと、プラスチックゴミと一般廃棄物(通称 ナマ)がごちゃ混ぜになっているのがわかります。グレーゾーンのラーメンの液体スープの袋とか、サンドイッチのフィルムのようなものであればまだ良いのですが、完璧にNGなプラスチックトレイの大きな固形のものが含まれています。こうなると、清掃の責任者より写真とともに状況が全従業員に共有され、私が特別な予定が無ければできるだけ早く駆けつけて対処に当たります。

(再分別、洗浄の様子)

これは実際に私が行った物ですが、かなり量も少なく、比較的分かりやすい状態であったので、掲載しました。左から、一般廃棄物のゴミ、そして右三つはプラスチックの洗浄(アフター)の様子です。これがゴミ袋1つ位の時は15分~30分位で終われますが、40Lのゴミ袋が満タンの状態でごちゃ混ぜになっている時は平気で1時間とかかる状態です。慣れましたが、手についた臭いもなかなか取れませんので大正湯に行くまでは、その匂いとともに過ごすことになります(笑) 我ながらどこに出しても恥ずかしく無い美しいプラスチックゴミです。こんなにしてもリサイクルもされないんで、疑問に思いますが、法令に苦しめられる末端の業者さんを思えば辛くありません。

さて、この一連のフローを終えて、証拠とともにお客様と「戦争」を起こすわけです。お客様対応スタッフも耳も真っ赤になりますし、非常にストレスがかかる対応がはじまります。

そして、お客様はどんな反応を示すかというと、圧倒的な拒否反応と罵倒、結果として・・・

これは本当にダメージが大きく、レビューで★1が平気でつくという現象が起きます。バンバンつきます。もちろん請求への同意も無く、時には、仲介している民泊サイトがこのやり取りを見て「苦労をねぎらうための報酬」を出し、レビュー削除のためにお客様へ取り下げる交渉を徹底的にやってくれます。

しかし、殆どのケースがうまく行くわけでは無く、殆どが★1のレビューとして残りますし、その後の予約や検索順位に甚大な被害を数ヶ月に渡ってもたらしてくれます。

 

苦肉の策は泣き寝入り・・・悪質レビューにやられっぱなし・・・

 

それから弊社が取った策は「泣き寝入りをする」ことに決めました・・・被害が甚大すぎたんです。

このような分別エラーがあっても社内の教育に留め、全従業員に対して気を引き締めて分別対応をせよ!傷つく仲間がいるという注意喚起を即す役割とすることを決めました。それから、半年位たち、時々発生するこのよなマナーの無いお客様にいつも苦しい思いを従業員たちも全員苦しめられていました。

それからこれらのお客様についての滞在後やレビューの付き方についての傾向を分析していくと、面白いことがわかりました。

これらのマナーの悪いお客様については、かなり厳しいレビューをそもそも付ける傾向が非常に強く、出来れば御迎え入れしたくないお客様だったということが従業員のヒアリングからわかってきました。明らかに会った時から態度が悪く、過剰な要求、些細な苦情、旅行における過剰なサポート要求(観光プランを作れ、料亭の予約を取れ)等が寄せられ、結果的には要求を断る(弊社ではそれらの要望については一切こたえない方針を貫きます)と、それを理由にレビューを悪くするなどを酷いときには脅してきます。用意周到で、それらをメッセージなどのやり取りに残さず電話やSNSボイスメールなど、旅行サイト内のメッセージスレッドに残さないように悪質な方法を取って来るプロのようなお客様も存在します。

このやられっぱなしの状況で、ゴミの分別の状態も悪く、滞在中に過剰な対応が必要とされたあげくレビューが★1がつくのはやりきれない。

そこで思いついたのが、お客様と戦うことでは無く、啓発することへ方針を大きく変換し、対処してみることを施策として行いました。

 

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●●さん

本日まで滞在してくれてありがとう。素敵な思い出を京都で作ることができましたか。きっとそうだということを心から私達は願っている。

ところで、私達の仲間があなたのゴミの分別と洗浄に取り組んでいます。私達の他の仲間があなたと会った時に説明が不十分だったかもしれない。本当にごめんなさい。

私達はあなたに代わってゴミの分別と洗浄をおこないました。

  

これがあなたが出した、誰も回収できないゴミです。

あなたが出した生ごみをプラスチックから全て取り除いたものと、洗浄したプラスチックのゴミです。

とても美しく仕分け、リサイクルへ回しました。

私達はこのことについてあなたのレビューにも書かないし、追加請求も行わない、あなたの素敵な人柄についてむしろ良いレビューを書こうと思っています。

京都の美しい環境はあなたや皆さんの協力によって支えられます。次に京都に来るときには是非、このゴミの分別にチャレンジしてみて下さい。

どうか素敵な旅を!また近いうちに来て下さい!

JPRESERVE 一同

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この対処をすると、向こうも感服して感動の御礼が寄せられるか、何も返事も無くレビューにも書かなくなるという状態に今の所落ち着いてきてくれています。

悪意有る★1レビューを減らすためにこの取組みが活かせるような状況になるとは想定外でしたが、私達も請求を行って傷つけ合うよりも、一つ目線を上げて旅行者の今後の啓発として取り組む意義も見いだせてきています。レビューにもかえって、感謝の言葉や称賛の声も寄せられ始めています。

災い転じて吉 になればいいな~。京都市で開封確認が始まりますが、開けて「駄目!返却すから、後はきちんとしろ!」では傷付け合うだけ。(何度私は帰国先にこのままこのゴミを送り返そうと思ったことか・・・)。しかし、このゴミを綺麗にした人の目や労力をゴミを出した人が見て受け取る時、その人はどんな思いをするでしょうかね。その人の人生にお詫びしたいって思うことだってあるかもしれません。開封確認するだけでなく、その後、どう啓発するか。

やってみて分かりますが、指摘や要求、罰金では、お互い傷つけ合って前に進まないとは思うんですよね。その場で一緒にゴミに手突っ込んで一緒に分けてもいいと思いますよ。ずっとその方が人情みがある。

 

久しぶりの長文で読みづらい所も多いと思いますが、最後までお付き合い頂きありがとうございました。

それではまた!

今週末台風来襲です。

こんにちは。

JPRESERVEの宮本です。

最近、色々な所でこちらのブログを見ています!というお声を頂きます。本当にお付き合い頂き感謝です。このようなどうしようもない内容をお楽しみにしている方へ、今後も可能な限り民泊の目線からお話しをしていきたいと思います。

台風と言えば緊急対応のJPRESERVE。

繰り返しになりますが、民泊は災害に本当に弱い・・・・。100室あるホテルと、5件の民泊はほぼ危機管理の難易度は同じではないでしょうか。いや、より難しいと思います。一括で指示コントロールが出来ず、リアルタイムにその場にいることが出来ない。目で見て理解することや、色んなものをその場で見て判断できないのです。私も民泊を運営していてこれほど災害に脆弱性のあるビジネスモデルは無いと思います。基本的に海外旅行者で言語が通じない、緊急時の咄嗟の行動も日本人である慣例(慣れ)もなく、言語の壁も有るので、よほど冷静で論理的な行動ができる宿泊者でなければわが自ら身は守れないでしょう。

我々のすることは、滞在が決まっている方の安全を最優先し、先回りでゲストへの注意喚起と、基本的に動くなの徹底周知、いつでも対応が取れる人員の追加配置。それらを行う従業員の安全な出勤と帰宅。そしてこんな時に一番私共を助けて頂けるのは地域の住民の方の気づきや、予想に基づく連絡です(これは何物にも代えがたい)。

・・・常に発生する可能性の無いものにお金をかけないという姿勢(方針)が、民泊の無人運営たる業界が成り立ってしまう難しい所です。災害が予め予想される時くらいは、いつもと違う体制で挑んだ方がいいと思うんですが、いかがですかね、皆さん?

という訳で、台風の影響が無ければブログを書けます!。

また、こんなどうでも良いトピックを候補として用意したいな~と思います。

 

①京都市がゴミの開封確認開始・・・事業ゴミではとっくに開封確認始まってますよ。お客さんのゴミやマンションに住む学生のゴミ(これらはたいがい事業ゴミ)は平気でOPEN!OPEN!(弊社もガンガンOPEN)で、永く住んでいる人のゴミ非OPENはまさに京都人の感覚ですね。今更始まったの??というのが正直な感覚。。黄色いゴミ袋に入れれば何でも持っていくというのが京都市のゴミ、まあ、宇治はパソコンのディスプレイ入れてても持っていきますけど(最強のゆるさ)。

➁2年間中国の兄弟達と仕事をして分かったこと・・・中国では出生地差別がかなり強烈。。。日本人が対面で接客する時。北京・上海の他の出生地の方が中国のお客様に接客する時に受ける差別的態度。また逆もしかりで、当社でも教育が行き届かず起こしてしまった出生地による接客レベルの差異。中国⇒台湾など。一時的に生じた香港の方への接客レベルの低下。 そしてトラブルが起きたとき、私が英語で対処するとわずかな時間で合意できるが、現地(中国)語ではそうはいかない。私達の両親が海外へ行ったとき、日本人相手だと強気に出ますが、現地の人には大きな尊厳を持って我慢したり協力したりすることは、中国の皆さんにも感覚としてそれは有りそうだ!というレポート。

③施設外帳場(お!これは民泊業者っぽいですね)の問合せに占めるのは・・・看板だけ貸してくれて今まで通りセルフチェックインでやりたい。おたくなんぼ?という問い合わせが大半を占めます(大体蹴散らしていますが)。夜中には無人になっている施設外帳場もあったり、既存の施設内にある帳場(ホントに小さい家の帳場)に人がいる体で進めて募集をかけている企業さんが多いです・・・何故この抜け道ビジネスが旧来より風土としてあるのか? この民泊ビジネスをされている方がどんな方なのか個人的に私見を書いてみようと思います。

④区民体育会のお手伝いや、町内会との取組み。当社と法令使用人として町内会を定める初の試みをスタートします。その他、簡易宿泊所に隣接居住されている住民さんとの使用人化への涙なくしては語れない思い出ばなし。「去年植えたもみじが30センチほどのびて、支えがないと倒れるようになったね~」と玄関先に腰かけてお話しした近所の人との光景。お手伝いした後の伊勢丹のお寿司の差し入れ嬉しかったなど。

 

きっと、④を書きます。

それではまた!